どうも、悩める診断士のTKです。
本日はこんな悩みにお答えします。

中小企業診断士試験に合格したんだけど…
- 合格後から「中小企業診断士」を名乗れるの?名刺への記載は?
- 合格から登録までには何をしたらいいの?
- 実務補習と実務従事の場合で登録方法は違うの?
- 登録までにかかる期間は?
- 申請してから官報への掲載はいつ?登録証はいつ届く?
同じような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
勉強方法とかノウハウに関する記事は多いですが、実は今回お届けする記事のような内容は意外に少ないんですよ…。
というわけで、今回は読者のむずがゆい部分に手が届く(だろう)記事を作成しました。
- 本記事の内容
- 登録しないと「中小企業診断士」になれない!?
- 中小企業診断士試験合格後に行うことはポイント稼ぎのみ
- ポイント稼ぎが終わったら、登録申請をしよう
- 登録における疑問(費用、期間、登録証、官報への掲載)
- 本記事の信頼性
- 筆者が中小企業診断士(中小企業診断士登録証の画像はこの記事に掲載)
- 令和3年4月1日付で中小企業診断士に登録済み
先に結論を書いておくと、中小企業診断士の合格から登録までの流れも方法もいたってシンプルです。
ただ、実務従事を選択した方は書類を用意したり送付したりと、実務補習と比べるとやることが少しだけ増えることに…。
でも安心してください!!本記事でわかりやすく説明してますよ!


…(安◯のノリできたかぁ…今日はテンション高めだな、コイツ…)
こんな方にオススメ
- 中小企業診断士と早く名乗りたいし、名刺に書きたい
- 中小企業診断士試験合格から登録までの流れを知りたい
- 実務従事をした場合の中小企業診断士の登録方法を知りたい
このような方は、最後までじっくりと読んでみてください。
それでは、早速はじめていきます
目次
登録しないと「中小企業診断士」になれない!?
(今日は令和xx年xx月xx日…待ちに待った中小企業診断士の合格発表日である)

TKさん!今、ネットで合格発表見たんだけど受かってたよ!!
おぉー、やりましたね!


これで今日から僕も中小企業診断士だ…やった…やった…やったぞぉぉぉ!!!最&高ぉぉぉ!!!
頑張りましたね、本当におめでとうございます!!

…お気づきの方もいるでしょうが、この三文芝居のようには決してなりません(笑)
きちんと理解するためにも、まずは中小企業診断士制度について、おさらいしておきましょう。
中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。法律上の国家資格として、「中小企業支援法」第11条に基づき、経済産業大臣が登録します。
中小企業診断士制度は、中小企業者が適切な経営の診断及び経営に関する助言を受けるに当たり、経営の診断及び経営に関する助言を行う者の選定を容易にするため、経済産業大臣が一定のレベル以上の能力を持った者を登録するための制度です。
中小企業基本法では、中小企業者が経営資源を確保するための業務に従事する者(公的支援事業に限らず、民間で活躍する経営コンサルタント)として位置づけられています。
https://www.j-smeca.jp/contents/002_c_shindanshiseido/001_what_shindanshi.html
ちょっとかた苦しいですが、簡単に言えば「中小企業診断士」と名乗るには登録をする必要があるということです。
当然ですが、名乗るには登録が必要ということは、名刺への記載も登録の後ということになりますね。
注意
登録前に名刺に記載する場合は、「中小企業診断士試験合格者」とか「中小企業診断士登録予定」といった記載となることにご注意ください。
実務補習の班で「中小企業診断士登録予定」の名刺を作っていた方がいましたが、ダサいすぐに作り直しになることあり、個人的にはあまりオススメしません。
なお、登録は中小企業診断士第2次試験に合格後、3年以内に行う必要があることお忘れなく。
ゆっくり登録しようと考えている方は、中小企業診断士試験合格後から3年以内ではないのでご注意を。

そっかぁ、合格したら中小企業診断士になれると思ってたよ…
残念ながら「中小企業診断士」への道はなかなかに険しいのです

中小企業診断士試験合格後に行うことはポイント稼ぎのみ
では、中小企業診断士として登録するには具体的にどうしたらいいのでしょうか?
これはいたってシンプルですが、登録に必要な15ポイント以上稼ぐだけです。
具体的には、中小企業診断士試験合格者を対象とした実務補習や実務従事を15日間こなすことになります。
文章で書くと簡単に聞こえますが、実務補習を例にすれば1ポイント稼ぐのは結構しんどいのが現実です…。
ここからは実務補習と実務重視に関して、少し補足しておきたいと思います。
なお、中小企業診断士登録要請課程の方は、ポイント稼ぎは不要で実習がポイントとなります。
補足
中小企業診断士登録養成課程とは、第一次試験合格者が中小企業庁の示すガイドラインに基づいた「演習」と「実習」により構成されたカリキュラムを修了することにより、中小企業診断士の登録資格が与えられるものです。
メリットとしては第二次試験、口述試験、実務補習or実務従事が不要となること。
デメリットとしては、費用が150~350万円と高額なこと、期間が半年から2年と長いこと。
養成課程はかなり経験を積めるので、費用が負担にならないという方にはオススメです。
子育て世代には厳しいですが、筆者としては養成課程に進みたかったという思いもあるというのが本音です。
実務補習
まずは実務補習から補足します。
実務補習とは、実際の中小企業に対して、中小企業診断士試験合格者で構成された班で経営コンサルティングを行うものです。
その目的は実務経験を積むことにあります。
具体的には5~6人の班に分かれ、役割を分担し、ベテランの中小企業診断士の指導員の下、経営コンサルティングの実務を行います。
日程は5日間コースと15日コースがあったり、その他…と書き出したらキリがありません。
本記事では詳細は述べないものの、実務補習をこれから受けるという方は下記の記事がご参考になるかと思います。
あわせて読みたい
実務従事
次に実務従事ですね。
実務従事とは、実際の業務同様に企業に対する診断業務を実際に行うことです。
実務従事のポイントを得るためには、4つの方法があります。
おそらく行う方は少ないと思いますが、窓口相談業務は③とお考え下さい。
- 自分の勤務先で診断業務をさせてもらう
- 知り合いの会社や個人事業主に診断業務をさせてもらう
- 民間の企業や団体が提供しているプログラムに申し込む
- 企業から診断業務を獲得する
一番手っ取り早い方法は②ですが、知り合いに社長や個人事業主がいないという方も多いかと思います。
また、④に関しては、よほどのツワモノかつコンサル経験者でない限り、なかなか現実的ではありません。
そうなると、①か③が現実味を帯びてきますが、①は会社が「中小企業診断士」の資格価値をどう考えているかで変わってくると思います。
お勤め先が相談しやすい環境であるならば、費用を節約できるので、一度相談してみることをオススメします。
評価してくれる会社であれば、昇給や昇格にプラスに働く可能性が大きいです

また、③は基本的に有料であり、プログラムによっては実務補習と費用面の差はあまりないと言えます。
民間のコンサルティング関連企業が実施していることが多いですが、大塚商会でも実務従事を実施してたりします。
③のメリットとしては、平日の夜や土日のみ開催など、自分の都合に合わせたプログラムを選択できる点が挙げられますね。
逆にデメリットとしては、診断業務の質にバラつきがあったりとスキルアップにつながらないこともある点が挙げられます。
これは余談ですが、筆者が受けた実務補習チームのメンバーは6人中4人が実務従事を検討してました。
実務補習を経験して心が疲れてしまった方や日程調整が難しい方は、実務従事という選択肢も全然アリだと思いますよ。
知り合いに頼める場合も費用は浮くものの、経験を少しでも積みたいなら③がオススメです


確かにコンサル出身とかじゃないと、①も②もどう進めたらいいかよくわからないもんね…
ポイント稼ぎが終わったら、登録申請をしよう
さて、実務補習または実務従事にて15ポイント以上稼いだら後は登録するだけです。
ここからは、申請の流れを実務補習と実務従事に分けてみていきましょう。
実務補習
まずは実務補習から。
最終日の終わりが近づくと、指導員の方から「今日で3回目って人(15ポイントたまるって人)いる?」といったことを聞かれます。
…忘れてるかもしれないので、聞かれなかったらご自身で聞いてください(笑)
対象である旨を伝えた後は指導員の案内に従って、必要な書類を渡せばOKです。
あとは中小企業診断協会を通して、登録申請書類を中諸企業庁経営支援部に送付してくれます。
メモ
必要な書類は下記になります。
- 中小企業診断士登録申請書(診断士協会の様式等のダウンロードにある「中小企業診断士登録申請書」にリンクさせてます)
- 中小企業診断士第2次試験合格証書
- 実務補習終了証書(3回分)→3回目は最終日
- 住民票
実務従事
次に実務従事ですね。
実務従事をされる方は下記をお忘れなく。
実務従事は診断業務終了後に診断先企業もしくは個人事業主に診断助言業務実績証明書(様式19)を記入してもらう必要があります。
なお、下記の場合には診断助言業務実績証明書(様式18)への記載が必要となります。
詳しくは診断士協会の様式等のダウンロードをご参照ください。
- 公的機関などから派遣されて診断した場合
- コンサルティング会社勤務の方が所属先から派遣行った場合
15ポイントたまった後は必要な書類をそろえて、書類を送れば完了です。
なお、送り先は下記になります。
送付先
〒100-8912
東京都千代田区霞が関1-3-1
経済産業省 中小企業庁 経営支援部経営支援課
中小企業診断士担当 御中
メモ
必要な書類は下記になります。
- 中小企業診断士登録申請書
- 中小企業診断士第2次試験合格証書
- 診断助言業務実績証明書(様式18もしくは19)
- 実務補習終了証書(実務従事のみであれば不要ですが、実務補習も受けた方はこちらも必要です)
- 住民票

んー…TKさん、書き方に悩むんだけど…
なるほど…悩める子羊君のためにサンプルを用意したのでこちらを参考にしてください

・中小企業診断士登録申請書→色付きの箇所を埋めればOKです(赤丸は黒丸でOKです)

・診断助言業務実績証明書(様式19)→色付き箇所を埋めればOKです

以上で登録申請は完了となります。
あとは書類が無事に受理されれば、晴れて「中小企業診断士」として登録となります。

へぇー…登録申請ってそんなに難しくないんだね♪
そうですね。実務従事の場合でも少し手間が増えるもののカンタンですよ

登録における疑問(費用、期間、登録証、官報への掲載)
登録申請をした後は、受理されて登録となるのを待つのみです。
しかしながら、こまかな疑問もあると思いますので、ここでは登録申請に関する疑問にお答えしていこうと思います。
登録に費用はかかるの?

そういえば、中小企業診断士の登録ってお金かかるの?
いえ、登録自体は必要書類をそろえて送るだけなので無料ですよ


そっか、よかったー。実務補習でお金飛んでったからこれ以上の出費がないか心配だったよ
実務補習3回受けたら約15万ですからね…。迷える子羊君は中小企業診断協会に入る予定は?


せっかく診断士になったんだから、入会しようと思ってるよ
だとしたら、各県や支部で違うけど入会費3万円と年会費5万円くらいかかると思った方がいいですね


えぇー…
…(マ◯オさんみたいなリアクションだな)

というように、登録自体に費用はかかりません。
しかしながら、協会に加入する場合は別途費用がかります。
登録までに要する期間は?登録証はいつ届く?

ところで登録申請したけど、登録までにどれくらいかかるの?
それは微妙なんですよねー…


どういうこと??
中小企業庁のページには「登録の事務手続きが完了した以降の日付」との記載はあるんですよ


うん、それで?
私は2月21日に申請書を送付したのですが、登録日は4月1日となってるんです


つまり?
ある程度まとめて処理してるでしょうし、受理された翌月1日か翌々月1日くらいと思っておけば間違いないかと…


なるほど…「真実はいつもひとつ!」とはいかず、闇のなかってことだね…
…(今度はコナ◯できたか…)

というわけで、申請してから登録に要する期間は1か月半~2か月半くらいかと。
実務補習が開催される月は申請が多くなるので、期間は長めに考えといた方がいいかもしれません。
官報への掲載はいつ?登録証はいつ

登録までの期間はわかったけど、官報への掲載はどれくらいかかるの?
私は4月22日の官報に名前が掲載されてましたよ


ということは登録日から半月くらいと思っておけばいいかね?
んー…中小企業庁のページには「申請の受理した日の属する月の翌々月を目途に自宅に発送」とありますね


なるほど、じゃあ登録日が基準ってよりは申請してから2か月くらいって思っておけばいいのかな?
それでいいかと。ちなみに登録証は4月20日の結婚記念日に届きました


…あっそ、おめでと。じゃあ、登録証が届いたくらいのタイミングで官報にも載るのかもね
そうだと思います…が、真実がいつも一つとは限らない!


…(松◯寺風にキメてきたな、コイツ)診断士のバッジもその時に届くの?
ん?診断士のバッジは協会に加入しないともらえませんよ


えぇー…
…(コイツ、ちゃんとオチを決めてきたな)

そうなのです、診断士のバッジは協会に加入しないともらえないのです。
以前のバッジはダサかったですが、今のデザインはなかなかかっこいいので欲しい人は加入を検討してください。
登録証の到着と官報掲載には2か月ほどかかりましたが、登録証を見たときや官報で名前を見たときは感慨深かったですね。
記念に官報を買う人も多いらしいですが、私は電子版の官報で名前を確認し、スクショして保存しています(笑)
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は、中小企業診断士試験合格から登録までの流れ・方法について、解説してきましたがいかがでしたか?
登録するのが難しくないことでハードルが下がった方もいるのではないでしょうか?
まとめ
- 登録するまでは、「中小企業診断士」を名乗れないし、名刺に記載もできない
- 合格後は実務補習か実務従事で登録に必要な15ポイント稼ぐべし!
- 実務補習と実務従事で登録方法は変わらないが、申請の際の書類は異なる
- 登録までにかかる期間は、1か月半~2か月半くらい
- 申請してから官報への掲載、また登録証が届くのは約2か月後
中小企業診断士の合格から登録までの流れと方法はいたってシンプルです。
早く中小企業診断士になりたい方は、チャチャっと15ポイント稼いで登録申請を行いましょう!

よぉーし、チャチャっと実務補習受けて登録しよっと!
…実務補習を受けるのなら開催月を確認してくださいね。登録を早めたいのならば実務従事も検討しましょう!

今回は以上です。ありがとうございました。