どうも、悩める診断士のTKです。
本日はこんな悩みにお答えします。

中小企業診断士の二次試験対策をしたいんだけど…
- 二次試験対策問題集として有名な「ふぞろい」ってそもそもなに?
- ふぞろいでの採点結果と実際の点数ってどれくらい差がでるの?
- 得点開示のやり方って?
同じような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
二次対策の定番参考書であるふぞろいシリーズ…。
今回は「ふぞろい」を使って、筆者の再現答案と得点開示の結果を比べていきたいと思います。
- 本記事の内容
- 二次試験対策問題集「ふぞろい」とは?
- ふぞろい流採点で再現答案を採点した結果…(おまけ:得点開示の方法)
- 本記事の信頼性
- 筆者が中小企業診断士(中小企業診断士登録証の画像はこの記事に掲載)
- 筆者が実際に令和2年度までの全年度の過去問に「ふぞろい」を活用

先に結論を書いておくと、ふぞろいでの採点結果と実際の点数の差は、人によっても事例によっても異なります。
加点対象とするキーワードの許容範囲の判断が人により異なることもあり、実際の点数と近いという人もあれば、遠い人もいるでしょう。
本記事を見ていただければわかりますが、点数が近い事例もあれば、遠い事例もあります。
しかしながら、ふぞろいの解答キーワード自体は客観性に富んでいることもあり、自己採点の際の一種の目安になることは間違いありません。

…どうせTKさんの場合は許容範囲広めで、「もっと点数いってるはずなんですがねー…」とか言うパターンでしょ?
なっ!?(このクソ◯羊、痛いとこを…)…さぁ、どうですかね?答えは本記事を見てのお楽しみですよ

こんな方にオススメ
- ふぞろいの概要を知りたい
- ふぞろいでの採点と実際の点数にどれくらいの差が出るか知りたい
- ついでの得点開示の方法も知りたい
このような方は、最後までじっくりと読んでみてください。
それでは、早速はじめていきます。
目次
二次試験対策問題集「ふぞろい」とは?
ここでは、本記事のメインである採点結果にうつる前に、「ふぞろい」の概要と使い方を説明します。
既に第1弾で詳しく説明していることもあり、ここでは採点するにあたって補足情報程度としています。
「ふぞろい」に関して、詳しく知りたい方は第一弾の記事も読んでみてください。
なお、十分知っているという方は「ふぞろい流採点でTK再現答案を採点した結果…」まで読み飛ばしても問題ないです。
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概要
まずは「ふぞろい」の概要から説明していきます。
ふぞろいとは、二次試験受験者の再現答案から得点につながった可能性が高いキーワードを分析した対策問題集です。
いくつかシリーズがあるのですが、もっとも有名なのは「ふぞろいな合格答案」ですね。
特徴と内容に関しては、次のとおりです。
ふぞろいな合格答案
毎年6月ごろに発売となり、ふぞろいといったらコレと言われるくらいに有名な一冊がこちらです。
次のような内容で構成されています。
・ふぞろいな答案分析
受験生の再現答案から分析した結果を基に、解答ランキング、ふぞろい流採点基準、再現答案、解説、事例ごとの特別企画等が掲載されています。(詳しくは「使い方」参照)
・ふぞろいな再現答案
その年の合格者数名の学習方法や過ごし方、解答の際に考えたことが紹介されています。
・特集記事、コラム
合格者のノウハウや失敗談など、様々なテーマが掲載されています。
直近の年度の過去問対策をする場合には外せない1冊といえるでしょう。
発売後に売り切れて入荷に時間がかかることもあるので、あらかじめ予約しておいた方が安全と言えます。
簡単な説明でしたが、どんな参考書かイメージはわきましたか?


んー…「ふぞろいな答案分析」の部分が一番重要そうな気が…
そのとおり。再現答案や特集記事、コラムも参考になることもありますが、メインは答案分析の部分となります


なるほど…答案分析で採点結果が良ければ万事OKってことか!
…採点結果のみを重視すると事故る可能性があるので、次の「使い方」を見ていきましょう!


なんそれ!
使い方
ということで、ここでは「ふぞろい」の使い方を説明していきます。
使い方はいたってシンプルであり、次のとおりです。
- 過去問を解く
- 「ふぞろいな答案分析」のキーワードを基に採点する
- 徹底的に見直して、なぜ間違えたかを明らかにする
第一弾で詳しく述べているので各項目の説明は割愛しますが、一番大事なのは3の項目になります。
過去問を解き、採点が終わった後は、徹底的に見直して、なぜ間違えたかを明らかにしましょう。
しっかり理解できていないと似た問題がでた際に同様の間違いをしますし、そこで間違えるということは復習のやり方が間違っている証拠です。
問題をこなすのも大事ですが、まずはじっくりと与件文を読み直したり、解説をしっかり読んできちんと理解することに努めましょう。
…一番大事といった手前、3の項目について説明しましたが、実はここで説明したいのは2の項目なのです。
というのも、採点結果にうつる前に、ふぞろいを使ってどのように採点をしているかをお伝えするためです。
ふぞろいでは、得点につながった可能性が高いキーワードとふぞろい流の配点が記載されています。
実際の再現答案をもとにキーワードを分析しているため、合格レベルのキーワードで自己採点をすることが可能です。

この後に記載する採点結果も、このキーワードを基に採点を行っています


なるほどー、本番もキーワード採点なのかな?
そこはブラックボックスなので、試験委員の方や試験関係者しかわかりませんね


じゃあ、キーワード採点じゃない可能性もあるんだ
んー…キーワードの詰め込み過ぎで文章が破綻してるとかは問題外ですが、筆記試験ですからね…


キーワードの可能性もあるってこと?
ある程度の判断基準を設けないと採点に時間がかかりすぎるので、個人的にはキーワードの可能性は高いかと


あぁー、たしかに…。受験生ごとに解答を熟読して点数付けてたらキリがないもんね
ふぞろい流採点でTK再現答案を採点した結果…(おまけ:得点開示の方法)
さて、前置きが少し長くなりましたが、ここからは筆者の再現答案を採点した結果を見ていきたいと思います。
筆者は令和2年度の中小企業診断士二次試験を受けており、採点には「ふぞろいな合格答案14」を使ってます。
なお、今回は事例Ⅰ~Ⅲを対象としており、事例Ⅳは対象外としています。
理由は、事例Ⅰ~Ⅲは明確な解答がないのに対して、事例Ⅳはわりと明確な解答があり点数の誤差が生じにくいからです。
得点開示について
事例Ⅰ
まずは事例Ⅰから見ていきます。
試験問題はこちらをご参照ください。
第1問
以下は、老舗蔵元A社を買収する段階で、企業グループを経営する地元の有力実業家であるA社長の祖父に関する設問である。各設問に答えよ。
(設問1)
A社の経営権を獲得する際に、A社長の祖父は、どのような経営ビジョンを描いていたと考えられるか。100字以内で答えよ。
TK解答
インバウンド3の前兆期に日本文化や伝統に憧れる来訪者に老舗ブランド3を訴求し、土産物店や高級レストランに改装して需要を促進し3、外国人を雇用することで地域の活性化4に繋げる事とA社長の経営能力向上2を描いていた。
- 採点結果:15点/20点
下線部は解答キーワードで、下線部横の数字は点数となります。
そこまで悪くないですが、グループ企業とのシナジー効果の視点が足りてませんね。
(設問2)
A社長の祖父がA社の買収に当たって、前の経営者と経営顧問契約を結んだり、ベテラン従業員を引き受けたりした理由は何か。100字以内で答えよ。
TK解答
理由は①酒造り2のノウハウを獲得5し、杜氏やベテラン蔵人1中心の事業体制を構築2し、②複雑な事務作業や取引先との商売を円滑に1進め、③従業員の雇用責任を果たし2て士気低下を防ぎ1、組織活性化を図る為である。
- 採点結果:14点/20点
こちらも悪くはないですが、事業承継というキーワードが漏れてますね…。
重要そうなキーワードは省略せずに明記するように日ごろから意識してください。
第2問
A社では、情報システム化を進めた若い女性社員を評価し責任者とした。ベテラン事務員の仕事を引き継いだ女性社員は、どのような手順を踏んで情報システム化を進めたと考えられるか。100字以内で答えよ。
TK解答
手順は①複雑な事務作業3や取引先との商売方法3をマニュアル化4し、②ベテラン女性事務員の知識や経験3をDB化4して一元管理2し、共有化し、③また自身の気づきをDB化する事で情報システム化を進めたと考えられる。
- 採点結果:19点/20点
これは事例Ⅲでよくあるような解答だったので覚えてますね。
結果的に点数はよさそうですが、SECIモデルだということには試験中は気づきませんでした…orz
補足
SECIモデルとは、個人が持つ知識や経験などの暗黙知を、形式知に変換した上で組織全体で共有・管理し、それらを組み合わせることでまた新たな知識を生み出すというものです。
野中郁二郎さんが提唱したフレームワークであり、SECIは次にある4つの頭文字を合わせたものとなります。
S(Socialization):共同化
なにかしらの経験を通して暗黙知を他人に移転させるプロセス
E(Externalization):表出化
個人が所有している暗黙知を言葉に出し、参加メンバーと共有するプロセス
C(Combination):連結化
表出された形式知に異なる形式知を組み合わせることで、新たな知を創造するプロセス
I(Internalization):内面化
新たに得た形式知を反復練習を通して体に染み込ませる(暗黙知化)プロセス
第3問
現在、A社長の右腕である執行役員は、従来のルートセールスに加えて直販方式を取り入れ売上伸長に貢献してきた。その時、部下の営業担当者に対して、どのような能力を伸ばすことを求めたか。100字以内で答えよ。
TK解答
直販方式の導入にあたり①顧客1ニーズを収集4して新製品開発に生かす1為の関係性構築力3、②関連購買を促し、顧客満足を向上3させる為の提案力や情報提供力4、③インバウンドに対応1する為の語学力や接客力を求めた。
- 採点結果:17点/20点
これは色々書けるので悩んだのを覚えています。
能力というワードにとらわれてしまい、前半部分では杜氏や蔵人といったキーワードは端折ってしまっていますね。
第4問
将来、祖父の立ち上げた企業グループの総帥となるA社長が、グループ全体の人事制度を確立していくためには、どのような点に留意すべきか。中小企業診断士として100字以内で助言せよ。
TK解答
助言は家族主義的経営やグループ全体のバランスに留意し、①公平公正な評価制度構築5、②成果主義の導入5、③OJTの実施2、④適正な配置、⑤採用強化、⑥権限委譲を行い、能力や士気向上5、組織活性化3、満足度向上を図る。
- 採点結果:20点/20点
これはキーワード盛り盛りですね(笑)
頻出の設問であり、与件文を基にキーワードを選択しました。
キーワードが絞り切れない場合は、文章が破綻しない範囲で詰め込むことをオススメします。
なお、ふぞろい配点の上限を超えてたので省略しましたが、④⑤⑥も加点対象になります。
結果
これにて事例Ⅰの再現答案の採点はおわりです。
結果は次のようになりました。
- ふぞろい流採点基準による点数:85点/100点
- 得点開示による実際の点数:74点/100点
多少の点数差はあるものの加点対象とするキーワードの許容範囲を考えれば大きく外れていないかと…


確かにねー…って、やっぱ許容範囲広めじゃんよ!
…てへぺろ(・ω<)


…古っ!!(キモオタ認定だわ、このオッサン)
事例Ⅱ
次に事例Ⅱを見ていきます。
試験問題はこちらをご参照ください。
第1問
現在の B 社の状況について、SWOT 分析をせよ。各要素について、①~④の解答欄にそれぞれ40字以内で説明すること。
TK解答
S:高品質1ハーブの効率的な1栽培方法1を開発し、安全性を追求し、Z社と取引がある1点。
W:立地が悪く、ハーブと島の知名度が著しく低く2、事業がZ社との取引に依存3している点。
O:拡大基調1にあるヘルスケアに関心の高い人に認知され、大都市圏からの注文1も来ている点。
T:外部環境の影響1で地域の活力低下2し、Z社との製品が製造中止になる可能性がある2点。
- 採点結果:16点/20点
この問題は、解答としてZ社に関することがO(機会)以外の3つに出てきたので、これでいいのか不安になりましたね…。
結果的に悪くなさそうですが、ヘルスケアに関心の高い人は加点なしに対して、健康志向の人は3点って…なんだかなー。
第2問
Z 社との取引縮小を受け、B 社はハーブ Y の乾燥粉末の新たな取引先企業を探している。今後は Z 社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが、B社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100字以内で助言せよ。
TK解答
方向性は食品会社や化粧品会社、雑貨会社を開拓して連携強化5し、お茶や調味料、アロマオイルや香水1の原材料を提供し、美意識高い330~40歳代の女性層向けの商品開発に協力して取引を拡大し、依存脱却7と売上向上4を図る。
- 採点結果:20点/30点
これはもったいないですね。
30~40歳代の女性層以外を獲得していくべきなのに、完全にターゲットを間違っています。
支持を得ている層に別の高品質な商品を販売すべきと当日の筆者は考えたのでしょう。
一度そうと思ってしまうとなかなかその思考から離れられない…二次試験の怖いところなのでご注意ください。
第3問
B社社長は最近、「眠る前に飲むハーブティー」の自社オンラインサイトでの販売を手がけたところ、ある程度満足のいく売上げがあった。
(設問 1 )
上記の事象について、アンゾフの「製品・市場マトリックス」の考え方を使って50字以内で説明せよ。
TK解答
既存商品1が既存市場1で認知度高い為、既存市場に新商品3を投入した際に顧客に浸透しやすく、売上に繋がった1。
- 採点結果:6点/10点
これは多角化戦略か新商品開発戦略か悩んだ末、筆者は新商品開発戦略を軸に考えましたね。
戦略名称は特に不要と判断しましたが、予備校解答含め考えると加点要素と考えた方が自然でしょう。
(設問 2 )
B社社長は自社オンラインサイトでの販売を今後も継続していくつもりであるが、顧客を製品づくりに巻き込みたいと考えている。顧客の関与を高めるため、B社は今後、自社オンラインサイト上でどのようなコミュニケーション施策を行っていくべきか。100 字以内で助言せよ。
TK解答
助言はヘルスケアに関心の高い20歳代後半~50歳代の大都市圏在住の女性層を対象にDM送付3、サンプル配布1、BBS開設3、紹介制度を導入して口コミを誘発し、顧客ニーズを収集4して新商品開発に生かし3、満足度向上2も図る。
- 採点結果:16点/20点
んー…この問題では顧客属性は関係ないようですね。
第2問とターゲットを切り分けた記憶がありますが、第2問はターゲット誤り、第4問では不要…共倒れですね(泣)
顧客属性に文字数を結構割いてしまったこともあり、双方向のコミュニケーション等のキーワードを入れられませんでした。
無駄なキーワードを入れないように過去問で対策をしていたのですが…こういった点も二次試験の難しい点ですね。
第4問
B社社長は、自社オンラインサイトのユーザーに対して、X島宿泊訪問ツアーを企画することにした。社長は、ツアー参加者には訪問を機にB社とX島のファンになってほしいと願っている。
絶景スポットや星空観賞などの観光以外で、どのようなプログラムを立案すべきか。100 字以内で助言せよ。
TK解答
助言は農業や観光業と連携4し、ツアー参加客に農業体験4や試食会4、観光パンプレットを作成して直接紹介することで、B社とX島の認知度を向上させ、顧客満足度4を上げて固定客化を図り、地域活力の向上4を図る事である。
- 採点結果:19点/20点(4点+4点の箇所でMax7点としている箇所ありマイナス1点)
これは悪くないと思います。
いろいろ書けるために何を記載するか悩む問題では、とにかく書くようにしてください。
悩んでも唯一の答えはありません。
それよりも時間を有効活用すべく、確実に6割以上を目指せる解答をかくことを心掛けてください。
結果
これにて事例Ⅱの再現答案の採点はおわりです
結果は次のようになりました。
- ふぞろい流採点基準による点数:77点/100点
- 得点開示による実際の点数:58点/100点
今回はちょっと誤差が大きくなりましたね


…どーせ今回も甘めに採点したんでしょ?
んんー…若干甘かったにせよ、せいぜい10点前後かと…


へぇ、そんな盛ってないんだね
…(コイツ、俺のことバカにしてんのか?)事例Ⅱは60点以上の感触はあったんですがねー…悔しいです!!


…(元ザブングルの魔王か)やっぱ二次試験は闇が深いですな
事例Ⅲ
最後に事例Ⅲを見ていきます。
試験問題はこちらをご参照ください。
第1問
C社の⒜強みと⒝弱みを、それぞれ40字以内で述べよ。
TK解答
(a)強み
溶接技術3や研磨技術3を高め、装飾性の高い製品制作1と設計技術者確保で一貫生産体制3構築。
(b)弱み
モニュメント製品の受注量の変動2大きく、製作期間が確保できず納期遅延6が生じている点
- 採点結果:18点/20点
この問題は、どの弱みを書くか悩みましたね。
事例Ⅲはダメダメ企業で弱みや問題点が多いことが結構あるので、肝となるキーワードを端的に表現できるようにしておきましょう。
第2問
C社の大きな悩みとなっている納期遅延について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
C社の営業部門で生じている⒜問題点と⒝その対応策について、それぞれ60字以内で述べよ。
TK解答
(a)問題点
仕様変更や図面変更4、打ち合わせ1等に時間を要し、製作期間を十分に確保できず2、生産計画をオーバーする点と2次元CAD使用する点。
(b)対応策
3次元1CADを使用3し仕様変更等の時間2や打ち合わせ時間を短縮4し、加工技術を強化して製作期間を短縮し、納期遅延を解消する事。
- 採点結果:17点/20点
ふぞろい流採点だと悪くないですね。
この問題は次の問題とセットで出題されることが多いですね。
事例Ⅲあるあるですが、部門間における切り分け、この問題で言えば営業部門と製造部門の切り分けが難しいことが多いです。
この手の問題は過去問をしっかり研究しておくことをオススメします。
チェック
切り分けの研究も大事なのですが、ここでは「問題点」と「課題」の違いに触れておきます。
診断士試験ではよく問われるので、違いを明確にしておきましょう。
問題点はネガティブな言及で、例えば「コロナによる需要減で売上げが低迷していること」とあれば問題点ですね。
型で言えば「ネガティブな原因や要因により、ネガティブな結果になること」といったとこですかね。
一方、課題はポジティブな言及で、例えば「コロナ対策を徹底して売上げを向上させること」は課題と言えます。
型で言えば「原因や要因にポジティブな対応をし、ポジティブな結果にすること」といったとこでしょうか。
一見すると、似たりよったりに感じるかもしれません。
しかしながら、診断士試験ではこの使い分けは大事なので、ぜひ習得してください。
(設問2)
C社の製造部門で生じている⒜問題点と⒝その対応策について、それぞれ60字以内で述べよ。
TK解答
(a)問題点
溶接機等を手作業で扱い、受注製品別に作業チームを配置し、各作業チームの技術力に差5があり、作業スペースの確保が難しい2点。
(b)対応策
溶接機等を自動化し、全製品を考慮した作業チームを編成し、作業の標準化2やOJT3を実施し、SLPによるレイアウト最適化を図る3事。
- 採点結果:15点/20点
これはやっちまった感が強かったので、よく覚えています…。
前回記事でキーワード暗記は注意とか言っておきながら自分がやってしまいましたね。
手作業は自動化だろうって考えが抜けずに書いてしまいましたね…orz
模試を受けたことなく、1日通しでの試験対策もしたことがなかったので疲れてたのでしょう、きっと。
ナ◯ル風に言えば、いっちゃってる!ってとこでしょうか?


…(言い訳がましいし、やっちゃってるよ、アンタ)
第3問
C社社長は、納期遅延対策として社内のIT化を考えている。C社のIT活用について、中小企業診断士としてどのように助言するか、120字以内で述べよ。
TK解答
助言は全社で生産計画を短サイクルで策定し、生産統制を実施4し、その生産計画と生産計画の情報、作業者の稼働状態の情報、また工程順序や工数見積もりを標準化4した情報をDB化して一元管理5し、リアルタイムで共有化する事でIT化を進め、納期遅延の根絶を図る事。
- 採点結果:13点/20点
これは良くも悪くもないですね。
色々書けると悩み、事例Ⅲの王道(全社で生産計画を短サイクルで策定、生産統制の実施)で責めましたが、もう一歩って感じですね。
第4問
C社社長は、付加価値の高いモニュメント製品事業の拡大を戦略に位置付けている。モニュメント製品事業の充実、拡大をどのように行うべきか、中小企業診断士として120字以内で助言せよ。
TK解答
助言は溶接技術や研磨技術5、一貫生産体制を強化して拡大を図り3、デザイナーと連携して特殊加工や仕上げ品質を強化2することで充実を図り、高付加価値化4する事で、都市型建築に伴う製作依頼の増加に対応し、受注量の変動を減らし、事業拡大と売上向上4を図る事。
- 採点結果:16点/20点(4点+4点の箇所でMax6点としている箇所ありマイナス2点)
これは拡大と充実をどう切り分けるかに非常に悩みましたね。
結果として、切り分けはうまくいったものの、キーワードの選定がイマイチな気がします。
事例Ⅲになると疲労も溜まって頭が働きません。
また、本番ではなかなか冷静な判断ができませんが、まずはひと呼吸おいて慌てずに対応するように心がけてください。
結果
これにて事例Ⅲの再現答案の採点はおわりです。
結果は次のようになりました。
- ふぞろい流採点基準による点数:79点/100点
- 得点開示による実際の点数:57点/100点
今回もちょっと誤差が大きくなりましたね


…どーせ今回も甘めに採点したんでしょ?
「んんー…若干甘かったにせよ、せいぜい10点前後かと…


へぇ、そんな盛ってないんだね…って二度目だよ、このやり取り!
…てへぺろ(・ω<)


…(ダメだ、コイツ)
結論
ここまで事例Ⅰ~Ⅲに関して、筆者の再現答案をふぞろいで採点してきました。
各々の得点を次に再掲したいと思います。
事例Ⅰ
- ふぞろい流採点基準による点数:85点/100点
- 得点開示による実際の点数:74点/100点
事例Ⅱ
- ふぞろい流採点基準による点数:77点/100点
- 得点開示による実際の点数:58点/100点
事例Ⅲ
- ふぞろい流採点基準による点数:79点/100点
- 得点開示による実際の点数:57点/100点
ふぞろいの再現答案を見ると、ふぞろい流採点の方が低くて実際の採点の方が高いというケースもあります。
ただ、私の場合はふぞろい流採点の方が総じて高いですね…。(採点が甘いから?苦笑)
今回は筆者のケースをご覧いただきましたが、おそらく全事例でふぞろい流採点と実際の得点がほぼ同じというケースはまれだと思います。
じゃあ、ふぞろいは当てにならないのかといったら、当然そうではありません。
個人的には自己採点結果に対して、±10~15点くらいの誤差が生じるものと割り切って活用することをオススメです。
その為、過去問では7割以上の得点を狙い、一回でダメでもそのレベルまで持っていけるようにしっかり見直しを行うようにすれば大丈夫です。

ふぞろいを100%信じるのではなく、誤差を加味して使い倒せばいいんですな!
そうですね。難しい二次試験を突破するためにも上手にふぞろいを活用してください

おしらせ
ここまで「ふぞろい」の話を中心に進めてきましたが、独学の人にはマストな教材です。
しかしながら、中小企業診断士二次試験は大半の方が苦労する傾向にあり、下記のような方もいると思います。
資格取得に興味があるんだけど、独学だとなにかと不安だし続かないんだよなぁ…。
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こんな悩みをお持ちのではないでしょうか?
このような方には、通信講座をオススメします!
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まあ、市販のものでも大変優れているものもあるため、この辺は好みも関係してくるでしょう。
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独学あるあるですが、わからない箇所があるとドツボにはまり無駄に時間を消費することも少なくありませんからね…。
学習スタイル(独学、予備校、通信講座)に関する記事も書いてますので、興味があれば下記もご覧ください。
実際に見せてもらったことがありますが、多少お金を費やせるならば独学よりも通信講座がオススメですよ!
あわせて読みたい
なお、上記の記事には記載ありませんが、授業や教材が高評価なのはTACですね。
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まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は「ふぞろい編②」として、「ふぞろい」で再現答案を採点した結果を見てきましたが、いかがでしたか?
ふぞろい採点におけるメリット・デメリットがなんとなくわかったという方もいるのではないでしょうか?
まとめ
- ふぞろいは正解がない二次試験にひとつの採点基準を与えてくれるマストな参考書
- ふぞろい流採点と実際の点数とで一定の差は生じるものの、その差の大小は主観的要素に左右される
ふぞろいでの採点結果と実際の点数の差は、人によっても事例によっても異なります。
しかしながら、ふぞろいの解答キーワード自体は客観性に富んでいることもあり、自己採点の際の一種の目安になることは間違いありません。
ただ、キーワード採点は絶対ではありません!
「ふぞろい」を過信し過ぎず、しっかりと見直しを行って理解を深め、あらゆる問題への対応力を身につけましょう!

よぉーし、今日からふぞろいのキーワードをコツコツ覚えるぞ!
…キーワード暗記を重視して、見直しを軽視したら落ちますよ


(ドキッ)ハハハ…やっ、やだなぁ、わかってるよ、そんくらい
(…わかってなかったな、コイツ)…わかってたようで安心しました

さて、前回のふぞろい編その①に続き、今回その②を説明してきましたが、次回その③が完結編となります。
その③では各予備校の模範解答をふぞろいで採点した結果を題材に記事を書いていきますので、乞うご期待を。

てか、はじめに予想したとおり「もっと点数いってるはずなんですがねー」ってパターンだったね♪
…おい、子羊…うるせーぞ


(えっ、キレてる!?)やっ、やだなー、冗談だよ、冗談!しっ、しっかし今回の記事も最高だったなぁー
ほぅ…今回の記事も


そうそう、前回のも面白かったし、こりゃ完結編も期待せずにはいられないでしょう
…ふっ、その期待に応えるべく次回も頑張るとしましょうか


キャー、TKさんカッコいいー♥期待してまーす♪(…ふぅ、あぶなかった。チョロいな、コイツ)
今回は以上です。ありがとうございました。