どうも、悩める診断士のTKです。
本日は下記のような悩みにお答えします。
中小企業診断士の2次試験に合格したんだけど
- そもそも口述試験ってなに?
- 対策方法は?
- 口述試験の流れは?
- どんなこと聞かれるの?
- 落ちる人っているの?
同じような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
この記事を読まれている方は、二次筆記試験を突破するのに相当の努力をしてきた方だと思います。
- 本記事の内容
- 口述試験の概要
- 口述試験の対策方法
- 口述試験当日の流れ
- 口述試験における疑問
- 口述試験体験記
- 本記事の信頼性
- 筆者が中小企業診断士(中小企業診断士登録証の画像はこの記事に掲載)
- 令和3年度(2021年度)に二次口述試験を受験
先に結論を書いておくと、二次口述試験は落とすための試験ではないので、対策さえすれば大丈夫です。
かならず合格できます!
このような方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
それでは、さっそく始めていきます。
中小企業診断士二次口述試験ってどんな試験?
まずは中小企業診断士二次口述試験がどのような試験かを紹介いたします。
①口述試験の概要
二次口述試験は、中小企業診断士の「最終選抜」になります。
これに合格した方は、晴れて中小企業診断士試験合格者となるわけですね。
ただし、名刺等に「中小企業診断士」と記載するには、登録が必要であることはご注意ください。
登録には、試験合格後に15日間の実務補習、または実務従事をする必要があります。
口述試験の概要はこちらになります。
- 試験形式:面接(面接官は2名)
- 所要時間:10分
- 内容:事例ⅠからⅣで登場するA社~D社に関する質問(4~6問が一般的、ちなみに筆者は7問+α…orz)
- 合格率:例年99%以上
②試験日程
口述試験は例年、二次筆記試験合格発表日から2週間以内の日曜日に開催されており、令和6年度の試験日程は下記のとおりです。
試験日程:令和7年(2025年)1月26日(日)
ちなみに合格発表日は下記になります。
合格発表日:令和7年(2025年)2月5日(水)
口述試験の勉強方法は?
つぎに口述試験の勉強方法をご紹介します。
①事例分析
まずは事例分析から始めましょう。
口述試験では、事例Ⅰ~Ⅳの背景となる問題文はしっかりと頭にはいっていることが前提になります。
そのため、二次試験の問題文をしっかり読み込み、設問で自信がなかったところや、間違っていたしまったところも含め、きちんと復習をしておくことをオススメします。
②想定問題集
次に想定問題集をダウンロードしましょう。
想定問題集とは、名前の通りですが、予備校が考えた口述試験で質問されるであろう質問が事例別にまとめられた資料になります。
主に2つの予備校が無料で想定問題集を提供してますが、お好みでひとつ選べばいいと思います。
というのも私は昨年、2つの想定問題集を読み込んだものの、本番では同様な質問が一問も出なかったから。(笑)
時間がある方や不安な方は、2つを読み込んでもいいと思いますが、個人的にはTACのみで十分だと思います。
一次試験から時間がたっており、忘れていることも多いかもしれませんが、焦らずに取り組みましょう。
・大原
https://www.o-hara.jp/form/sokuhou/chusho2/kaito_chusho2.html
こちらから必要情報を記入して送信すれば、ダウンロード先が記載されたURLが送られてきます。
③面接(口述)対策
試験問題や想定問題集にあるような質問がされると仮定して、自分の言葉で回答ができるように準備をしておきましょう。
具体的には、回答としてどのような内容を話すかの構成を考えておくことと、それを実際に話す練習です。
二次口述試験では、だいたいひとつの質問に対して、2分くらいが回答の目安となりますが、口述試験の2分は体感としてかなり長く感じます。
そのため、ここの対策はしっかりやっておいて損はないですし、この部分をしっかりやっておけば、イレギュラーな質問をされた際にも使いまわしができたりと、落ち着いて対応ができます。
2分って結構長いね…そんなに話せるかなぁ??
あとにも記載してますが、筆者は、2分間話すことはあきらめ、質問に簡潔に答えるスタイルで挑みました。
なお、話す練習に関しては、誰かに対面でやってもらう方がいいと書いてあるサイトが多いですが、特にこだわる必要はありません。
実際に私は、回答例をしっかり考え、覚えているかの確認はしましたが、その内容を対面で話すといったことはしてません。
ただ、この部分は緊張しやすいとかも関係するので、不安な人は対面で練習する、または予備校や受験生応援サイトの口述試験対策セミナーに申し込みされることをオススメします。
※口述試験対策セミナーの枠はすぐに埋まってしまうのでお早めに。
口述試験当日の流れ
ここからは口述試験当日の流れに関して、詳しく見ていきます。
当日の流れを知っているだけでも、少し緊張はやわらぎますよ。
①試験開始30分前までに会場入り
会場には30分前までに到着し、受付を済ますようにしましょう。
土地勘のない会場に行く場合は、余裕をもって出ることをオススメします。
なお、受付で検温があるはずなので体調にはくれぐれもお気をつけください。
ここで検温に引っかかり、口述試験が受けれないとなると、不合格となり一次試験からやり直しとなってしまいます。
私は池袋の立教キャンパスでしたが、会場まではスーツ姿の方が多く、近づくにつれて予備校関係者等、それらしき人たちが増え、少し緊張感が増したことを覚えています。
…てか、検温で引っかかって不合格って…やるせなさすぎるっしょ
②控室に移動
無事に受付を通過した後は、指定の控室にて待つことになります。
ここでは受験生が、もくもくと事例や想定問題集を読みこんでおり、静かながらピリピリしているといった異様な雰囲気が漂ってました…。
③呼び出され、別の控室へ移動
自分の順番(指定された時間)が近づくと、係の人から対象者は控室の外に出るよう指示があります。
控室から出た後は、対象者の人は別の控室に移動させられます。
④案内係と面接室の前に移動
控室では係の人から留意事項を説明された後、面接室まで案内してくれる係がおのおのに割り当てられます。
余談ですが、緊張をほぐしてくれるような受験生想いの係もいるようですが、私についた方は寡黙な方で、発した言葉は「では、ついてきてください。」のみでしたね…。
⑤面接室の外の椅子で待機
面接室の前に到着した後は、前の人が口述試験をしているため、静かに待ちます。
私もそうでしたが、各教室の前で待っている人は、ここで緊張にピークに達するかと…。
⑥面接開始
前の人が終わった後は、自分の番となるのですが、すぐには入室しません。
面接官の人たちの準備ができたら、案内係の人から「入ってください」と指示があります。
指示があった後はこんな感じです。
(コンコンコン)…失礼いたします!
入室して、指示に従って荷物を置いた後、椅子まで移動します。
なお、他のサイトでノックは2回との記載をよく見ますが、これはトイレノックなので間違いです。
ノックの回数は3回もしくは4回(3回か4回どちらが良いかは諸説ありますが、筆者は3回ノックにしました)ですので、ご注意ください。
本日はよろしくお願いいたします!
よろしくお願いいたします。どうぞお座りください。
と言われ、着席し、面接が開始となります。
まずはあなたのお名前と生年月日を和暦でお聞かせいただけますか?
はい、承知いたしました。
名前はTKと申します。
生年月日は昭和〇年〇月〇日です。
ありがとうございます。
それでは、これから事例企業に関するご質問をさせていただきます。
といった感じで、質問に入っていきます。(実際の質問内容は後に記載してます。)
⑦終了後はそのまま解散
約10分間の口述試験が終わった後は、退室をし、そのまま解散です。
だれかに何を言われるでもなく、もくもくと帰路につくだけです。
(お疲れ様でした!)
口述試験における疑問
最後に口述試験における疑問にお答えしたいと思います。
①どのような質問がされるの?
基本的には事例ⅠからⅣのA~D社に関して、設問とは違う質問がされます。
(ただ設問と同様のことを聞かれることもまれにあるようです)
参考までに令和2年度に私が受けたときの質問は下記のとおりです。
事例Ⅱ
1、X島に来た人にハーブをさらに訴求する為の方法があれば説明してください
2、現状Z社に依存をしているが、今後を考えた場合にオンラインサイトで何をすべきか説明してください。
事例Ⅲ
3、モニュメント製品を強化していく為には、何をしたら良いか説明してもらえますか?
4、あたらしく入る作業者の技術レベルをあげるためには、どうしたらいいか説明してもらえますか?
事例Ⅳ
5、D社の財務状況は短期の安全性が低く、負債比率が高いですが、それによる影響について説明してください。
6-1、業態転換をすることに対する、財務管理上の留意点を説明してください。
6-2、もう一度聞きます。業態転換をすることに対する、財務管理上の留意点を説明してください。(←これは、次のところで補足します。)
7、買収を進めリフォーム事業を強化していく中で、抑制できる費用があれば説明してもらえますか?
②当日に質問が理解できない、解答が思い浮かばないときの対策は?
前述した質問例をみて、意外に突っ込んだこと聞かれるな…と思った方もいるんじゃないでしょうか?
これは誰にでも起こりえることだと思います。
根本的な解決にはなりませんが、そういった場合の対策としては、ふたつ挙げることができます。
再度、質問内容を聞く
少し考えたうえで、「恐れ入りますが、もう一度質問内容をお聞きしてもよろしいでしょうか?」とお伝えしてください。
もう一度ゆっくりめに面接官が質問内容をおっしゃってくれますので、よく聞いたうえで答えられそうなら答えてください。
イマイチわかりにくいようであれば、「それは〇〇ということにお答えするという理解でよろしいでしょうか?」と聞き返します。
もう一度聞いたうえでわからないようであれば、いさぎよくあきらめましょう。
「申し訳ございません。その点に関しては理解が足りず、わかりません」と正直に言って大丈夫です。
面接官によっては助け舟を出してくれますし、別にこれがわからないからと言って、落ちることはありません。
(すべてに質問に答えられない場合は厳しいかもしれませんが…)
オウム返し
あとは、口述試験あるあるといっても過言じゃないですが、オウム返しですね。
これは聞かれた質問内容を復唱することで、例えばこんな感じです。
あたらしく入る作業者の技術レベルをあげるためには、どうしたらいいか説明してもらえますか?
はい、あたらしく入る作業者の技術レベルをあげるためには、どうしたらいいかについて説明させていただきます!
時間を稼ぐには使えるのですが、筆者はどうしても会話としての不自然さが引っ掛かってしまうため、すぐに回答するようにしていました。
その結果、ひとつの設問に対して、2分に届かず、設問7問+αといった珍しいケースで口述試験を終えました(笑)
ただ少し時間は稼げることは事実ですので、不安な方はオウム返しを取りいれてみるのもひとつの手かと思います。
筆者の体験記
ここで私の口述試験の体験も少しお伝えしておきますね。
興味のない人は読み飛ばしてもらって大丈夫です。
私が受けた口述試験は超圧迫面接でした。それこそ、多少高圧的だったとかは事前の調査でわかっていたのですが、私の場合はどのサイトを見ても載っていないくらいのレベルでしたね…。
例えば、下記のような感じですね。
- 口調が高圧的
- 質問の回答をした際には、うなづくこともなく無表情
- 回答に困っていた時にも、無言で助け舟は一切なし
- こちらをあまり見ず、質問リスト(?)ばかり見ている
極めつけは、前述した6-1と6-2の問答ですね。
6-1に関して、肉付けして回答をしている中で結論を述べる前に「あれ…これって質問の答えになっているのか?」と悩み、少し沈黙…。
ここで焦ったこともあり、思考がまったくまとまらず、「申し訳ございません。ちょっとこの点は勉強不足ですので、持ち帰りとさせてください」と逃げる決意をしました。
しかしながら、面接官に回り込まれ、逃がしてもらえません。
かなり高圧的な口調で「それはわからないということですか?」と聞かれます。
心の中で「あっ、これはやばい、不合格のフラグが立っている」と感じた私は、今一度立ち向かう決意をします。
「あっ、いや、わからないというわけではなく、考えがまとまらないので…えー、失礼しました。もう一度質問内容をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
面接官に再度質問されるもやはり思考がまとまらない…ここでワンチャンないかと賭けに出ます。
「(先と同様の説明をした後)…あー、申し訳ございません。やはり考えがまとまりませんので、持ち帰りとさせていただけませんでしょうか?」
淡い期待もむなしく、やはり逃がしてもらえません。
ふたたび高圧的な口調で「それはわからないということですね?」と聞かれます。
「これはダメだな…」と諦め、「はい、こちらの質問に関しては、私の知識が不足しております。」と返答。
わからないとは最後まで言いませんでした。
その後、簡単な質問を1問受けて時間終了となりました。
当然ながら、終了後はその質問に関して、落ち着いて考えます。
結論としては、回答として話していた内容は間違ってなかったため、すごく落ち込みました…。
しかしながら、私としてもよくなかった点があると反省したのも事実で、ネットの良い情報を信じすぎたことです。
いわゆる認知バイアスの一種、確証バイアスですね。
「面接官は温厚だった」とか「回答につまったときに助け舟をくれた」とか、そういった自分に都合のいい情報を信じすぎて、まさかこんな超圧迫面接があるとは疑いもしませんでしたね。
冗談を交じえて言えば、ケルヒャー並みに高圧でしたね…「落とすのは俺じゃなくて、汚れだけにしてくれよ…」って心底思いました…泣
(ケルヒャーが気になる人はこちら。ちなみに私は、洗車や家の掃除にケルヒャーを愛用してます笑)
最終的には口述試験にも受かり、中小企業診断士試験に合格となるのですが、結果発表までは非常に不安な毎日を過ごすことになりました。
読者の皆様には、このような面接官がごくまれにいることを知っておいてほしいと思い、書かせていただきました。
落とすのは俺じゃなくて、汚れだけに…なかなかウマいこと言うねw
そうでしょう、そうでしょう。書いてて思いましたw
③口述試験で不合格になる人はいるの?
答えとして、不合格になる人はいます。
ただ、不合格になる人は欠席、質問に対して無言など明らかな理由がある人のみです。
口述試験は基本的に落とすための試験ではありません。
これは持論になりますが、口述試験は各受験生の間で、質問内容が統一されてません。
そうなると質問の内容によって、難易度にバラつきがでますし、それで合否が決まるとなれば不公平ですよね?
勉強して全て完璧にしてこい!って言われたらそれまでですが、公平にやるのであれば質問はある程度統一すべきです。
そう考えると、二次筆記試験まで突破してきた知識、かつ社会人としての基本的なマナーが備わっていれば、近年の合格率を見ても落ちることはないと言えるでしょう
※ひとつ例外があるとすれば、「デファクトスタンダードの変」ですね。
この年だけは例外と言えるかもしれませんが、気になる方は「口述試験 デファクトスタンダード」で調べてみてください。
④服装は何でもいいの?
基本的に自由とされてますが、安全にスーツで行きましょう!
ビジネスカジュアルみたいな人も見かけましたが、スーツで行けば余計な心配をせずに口述試験に集中できます。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は、中小企業診断士の二次口述試験に関して、解説してきましたがいかがでしたか?
口述試験における悩みを解消できたなら幸いです。
はじめに書いた通り、口述試験は落とすための試験ではないので、対策さえすれば必ず合格できます!
とはいえ、試験まで不安な日々が続くと思いますが、もうひと踏ん張りして、合格をつかみ取ってください!
緊張するけど合格目前だし、頑張るぞぉ!!!
応援しています!
なお、体調にだけは本当に気を付けてくださいね。
発熱で検温にひっかかり、不合格になってしまったら、悔やんでも悔やみきれないと思いますので…。
今回は以上です。ありがとうございました。